朝、どこも予約していないけれど、どうする?ってメールをもらった。
予約しないで良いから(予約するようなところじゃなくて良いから:の意)会いたいと返した。

夜、いつもの場所で待ち合わせて、魚を食べに行く。
カウンターしか空いてなくて、ぎりぎりだった。もう少し遅かったら入れなかったかも。
私はカウンターは好き。
隣に座れるし、今日は角だったのでますます近いし。
隣に座っている年配の男性(1名)が、お刺身と日本酒で、良い感じでやっていた。

*〜*〜*

先週の半ばから、彼の後輩(一応部下)のお子さんが体調が悪くて、ちょっとした病気の疑いがあるため、検査入院をした。結局熱も下がり、疑いのある病気の兆候もなくなり、原因不明のまま明日退院ということになった。

先週入院すると決まったとき、彼から「こういう病気知ってる?」と話を聞いていて、土日のデートのときも、その話になり、「上司があきれている」と聞いてちょっと驚いた。後輩は入院したときから仕事を休んで付きっ切りになっているんだそうだ。
彼は、世代といえばそうなんだけど、どうなのかなぁとぼやいていた。

それが今日までずっと休み続けているんだそうだ。さすがに私も驚いた。
働き盛りの男性が、子供の入院に付きっ切りとは。まあ、お子さんが何人かいたら、面倒見る人がいないと大変だから仕方ないのかも。

彼は「女房が悪い」といっていた。
まぁね、言いたいことは分かるけど、たぶん説得力がないんだと思うの。
彼は子供がいないから。
すると、

「いつも、言ってるんだよ。家庭は大事にしないとって。そのために仕事をしているんだからって。それに、家庭もちゃんとできないやつに、ちゃんとした仕事はできないって。」

そうなんだ。彼はそんなふうに考えているんだ。ちょっとびっくりした。そして、なんだかうれしくなった。これは私が育ってきた中で、言われていたこと。弟に向けて、母がよく言っていたこと。
母は家庭もちゃんとできない人に、ちゃんとした仕事はできないなんて言いませんが、家庭が一番大事なんだと。
今まで、結婚しないでいた彼にそんな考えがあったなんて、ゼンゼン知らなかった。

「でもさ、仕事なんだよね。」

彼が言いたいことがわかる気がしたので、以前友達が言っていたことを話してみました。

「前にね、Mちゃんのお母さんの具合があんまり良くなかったんだけど、自分の代わりはいくらでもいるからって言って、だから頑張らないとって仕事に行ってたことがあったの。家庭って、その人の代わりはいなくて、だから大事にするんだけど、逆に仕事は自分の代わりはいくらでもいるから、自分がいなくても大丈夫になっちゃうから、頑張らなくちゃいけなくて、あなたが言ってるのはそのバランスなんだよねきっと。」

「うまい事言うね。そうなんだよね。確かに今回やつが一週間以上休んでも誰も困らなかったんだ。」

仕事ってそうだ。個人がいなくて回らなくなるならそれは、きっと会社じゃない。
いなくなって困るのは、ほんの一時なんだから。

*〜*〜*

そんな話をしていたら、隣が年配の男性から若いカップルに代わっていた。
そして、その2人はだんだんいちゃいちゃし始めた。
私は並んで座っているので、気配はわかるけど、彼のほうからは丸見えで
「ねぇ、隣が大変なことになってきたよ」と私に見てという。
何気なさを装って(きっとばればれですが)見てみると、確かにべたべたして、大変。

「女の子がいちゃいちゃ甘えてるのはともかくとして、それをそのままされっぱなしの男の子ってどうかと思うね。」
感じたままに口に出したら
「そうでしょ。だから、いつもやめてって言うのに、NaNaちゃんいちゃいちゃしてくるじゃない。」
あれれ、言われちゃった。
「そうだね〜。良くわかった。けど、以前はあなただってそうだったのに。」

*〜*〜*

帰り、エスカレーターで下っていく途中、以前よくもらったKISSをもらった。

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