「乙一」に興味があったけれど、なんとなく読まないでいたとき、人に勧められて、けれど「最初にこの本は読まないほうがいい」といわれたものがあったりして。
結局友達に聞いたら、お勧めリストを作ってもらいました。

取っ掛かりとしてよいものを教えてもらって、私はすっかり乙一ファンになってしまったので、ちょっと激しい内容のものも、そうでないものにも、彼の作品の根底に流れている「想い」に共通するものを感じるので抵抗なく読めるようになりまして。
彼に勧めたら、早速何冊か自分で購入して読んでいました。
彼も気に入ったようでした。

「死にぞこないの青」を二人で読みました。

*〜*〜*

小学生があることをきっかけに新卒の担任教師から集中的に「しかられる」ことになる。
何でも彼のせいになり、クラスの中でもそういう空気が広がっていく。
それは精神的なものだけにとどまらなくなり・・・

*〜*〜*

つい昨日夕食のときにこの本について話をしたばかりでした。
彼は「でも、あんな先生、いないよね」と言っていたけれど私にはそうは思えませんでした。
「けど、以前自殺しちゃった子で、クラスで"お葬式ごっこ"をしていてその中に先生も混じっていたこととかあったらしいよ」と反論したのですけれど

まさにその頃、ニュースになっていました。

やっぱり、こういう教師はいるんだ。
たぶん、それもそんなに少なくないはず。
もう、私が子供の頃とは環境も、教師も親も全く変っているのでしょうけれど、変っているからこそ、少なくないんだろうなと想像できます。
あの頃だっていじめって全くないわけじゃなかったと思うけど(私の周りにはなかったけど)どこかで、みんながすべての人に敬意をはらっている部分があったと思うのに、いまのいじめって「全否定」のような気がする。
どこかひとつがダメだと、「×」の烙印を押されちゃう。押しちゃう。
だからこそ、子ども達に背中を見られているんだと、すべての大人が実感しなくちゃいけないのかも。

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