今日の彼は私の職場がある駅で、直行直帰の出張だった。
当然のことながら、ご飯を食べて帰ってきた。

何を食べようか散々迷って、少し前に入った居酒屋に決めた。
その店は、昔からたまに行っていたお気に入りのお店。
前にもここに書いたことがあるけれど、よく気がつく店員さんがいて、いつもまだいるのかな?と期待を込めて扉をあける。
先日彼とその店に入ったとき、そんな話もしていた。
素敵な店員さん、顔とかもちょっと好みなんだよね〜と。
その時はいなくて、でもやめたりはしていない気がしていた。
そして、今日もちょっと期待しながら中に入った。

席に通され、飲み物を注文する。
そして、彼が言った。
「その店員さんいる?」
その店員さんの話は、前回のときにしただけで、今日ははじめて彼の口から出てきたので、ちょっとびっくりした。
『今の人です』

「なんだ〜ただのおやじじゃん」
それが彼の第一声。
それほど混んでいない店内を見渡して
「あっちの席のあの人のほうが良くない?」
「こっちのこの人は?」
なんか、変にムキになるので
『だって、よく見てみてよ。どう見たってこの店の中にいる人の中であなたの次にかっこいいと思わない?』
「そうだね」
何が「そうだね」なのかしら?
"彼が一番かっこいい"事?それとも"店員さんがかっこいい"こと?
それで納得したらしくその話題は途切れた。

しばらくして、飲み物の追加をするときにその店員さんに頼んだのは私だった。なんだか恥ずかしくなってしまった。妙に照れていたら彼がまた
「ただのおやじじゃん、何処がいいのか全然わからない。」
『いくつも ちがわないんじゃない?』
「え〜50くらいでしょう」
『50かな?そんなにちがうかな?』
「こういうところで働いている人は、若そうに見えて結構いってるって」
『そうかな?』
「ただの50おやじじゃん」
いいじゃん・・・ただのおやじだって・・・
『わかってないな〜、歳じゃないんだよ』
「どこがいいのか全然わからない。理解できない」
っていうか、べつに理解してもらおうとも思ってないし。
「あそこに座ってるあの若そうなのは?」確かにいい顔はしてるかも。
『ううん』
「じゃあ、あっちの女の子二人といる人は?」わかいだけじゃん。
『ううん』
でも、再びむきになってるから
『でもさ、よく見てみてよ。さっきから何時間かたってて、人も増えて、けど、どうみてもあなたの次にかっこいいよ』

それでまたもや納得したのか別の話になっていく・・・
彼が一番って言わせたかったんじゃない?
店員さんがくると、私がやけに照れるから、ちょっとやきもちやいてくれてるんだったりして。
ちょっとうれしいかも。

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