午後 上司が自宅からの電話に出て 職場の空気が一転した。

「あいては?うん、そう。警視庁に聞いてみるから、うん」

「そんなことはないだろう。」

「うん」

「○○(息子さんの名前)は?そう」

「警察に電話するから」

「殺されちゃうって・・そんな事ないから。」



「泣いても仕方ないから」

「家の電話はもう、出なくていいから。うん。うん。かぎかけて。」

上司はその間あちこちからかかってくる電話に、両耳を使って
対処していた。

「うん、うん、今警視庁に聞いて調べてもらってるから」

「とにかく、かぎ掛けて、お父さんの電話は言ったんだろ?うんそれでいいから。こっちにかければいいんだから」

家には出産を終えたばかりの娘さん一人。
そこに電話が一本。
息子さんをよけようとした車がえんせきに乗り上げ車が破損。
その車・・・やくざやさんの車で、その方たちに息子さん拉致。
車の修理代が、80万だの200万だの・・・という話らしい。

上司は息子さんに連絡を取ろうも、携帯にでず。
「こんな事情だから、すぐに電話するように。」
そう留守電にメッセージを残し・・・・

この間緊迫したときが40分ほど流れた。

♪なぁつくさが〜

「おっっ、おーそんなで、こんなで・・・ほっほっほ〜」

結局、例の「オレオレ」だった事がわかり。
職場には安堵の空気が流れました。

いや・・やっぱりそんな事があると、そうかもしれないと、思っていても、わかっていても、当事者になるとあわてるもんです。

よく聞けど、実際被害に遭った人に会うのははじめてと思っていたら、みんなそう思っていたようで・・・
すると上司は

「被害には遭ってないから」

と言った。そりゃそうだ。

皆さんもどうか、お気をつけあれ。

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